天日で野菜を干すだけで栄養価がアップする干し野菜。
野菜を余らせてしまったり、どうしても食べきれないときって
ありますよね。痛んでしまう前に、切って干すだけの干し野菜
にしてしまえばムダにならずに経済的。太陽の日差しをしっかり浴びて
旨みを増した干し野菜の作り方などをご紹介します。
干し野菜の作り方
干し野菜には「セミドライ」と「ドライ」の2通りの干し方があります。
- 「セミドライ」とは?
- 「ドライ」とは?
数時間〜半日ほど干して適度に水分が残っている状態の干し野菜のことです。干すことにより野菜の旨みや栄養価がアップして、水分も程よく抜けていることから料理が水っぽくならずに調理がしやすくなります。調理前に水で戻す手間もありません。
調理前は、水でほこりなどの汚れをサッと洗いましょう。そのかわり、干し野菜に水分が残っている状態なので長期保存には向いていません。
数日〜一週間ほど干して完全に乾かした状態の干し野菜のことです。カラカラになるまで水分をしっかり乾燥させているので、カビが生えにくくなり長期保存ができるようになります。そのかわり、調理する際は切干し大根のような乾物のように水で戻したりする必要があります。
調理前は、干し野菜が水で戻る(柔らかくなる)まで浸けておきます。いいダシが出ますのでお料理に使いましょう。
●必要な道具
・ざる
・乾物用ネット
風通しのよいざる(竹製・金属製どちらでも可)が向いています。乾物用ネットなら、突然の風に飛ばされたり、鳥が寄ってきたり虫やゴミなどが付着するのを防ぎます。
■干し野菜の作り方手順
①野菜を洗う
野菜をしっかり洗って汚れを取り除きます。その後、ふきんやキッチンペーパーでしっかり水気をふき取ります。
②野菜を切る
野菜は干すと小さく縮むので、やや大きめに皮付きのまま切っていきます。細切りや輪切りなど。使いたい料理に合わせた大きさに。
③ざるや乾物用ネットに並べる
重ならないように並べて日当たりのいい風通しのいい場所に干しましょう。
④干す
時々ひっくり返して干すと早く乾燥させることができます。野菜の乾き具合などを様子を見ながら干してください。
●最初にチャレンジしたい野菜
手ごろな野菜で干し野菜を作りやすいのは、きのこ類(しいたけ、しめじ、まいたけなど)や大根がおすすめです。
きのこ類は洗わずに、キッチンペーパー等で汚れを拭きます。しいたけ、しめじは石づきを取ります。しいたけは薄切りや丸ごとかさの裏の部分を上にして干したり、しめじやまいたけは適当な大きさにほぐして干します。
大根は太めの細切りにして切り干し大根にしてみましょう。
●干す際のポイント
・干し場所
一日を通して太陽の日差しが当たって風通しのいい場所に干しましょう。(お庭やベランダ、窓辺など)
カビを生やさないためには、太陽の日差しと風がとても大切です。
・適している時期
干し野菜は一年を通じてできますが、その中でも空気がカラッと乾燥してくる秋冬の時期は向いている気候となります。
梅雨の時期は湿度も高くカビが生えやすいので向いていません。
・干す時間帯
朝から夕方までの時間に干して取り込みましょう。洗濯物を干すのと同じような時間帯ですね。「セミドライ」の場合は数時間でいいのですが、「ドライ」の場合は数日干さないといけませんので、天気予報を見ながら進めていきましょう。
夜になると湿気が多くなりますので、昼間せっかく水分を飛ばした干し野菜がまた湿気ってしまいます。一旦回収して翌日また干すようにしましょう。
干し野菜の保存方法
・「セミドライ」の場合
セミドライの干し野菜は、すぐに調理をすることを目的に作っていますので、長期保存には向いていません。水分が残っている状態なのでカビが生えたり傷んだりしやすくなります。
保存袋や保存容器などに入れて冷蔵庫で保存しましょう。セミドライの干し野菜の保存期間は生野菜とほぼ変わらないので、早めに調理してしまいましょう。
・「ドライ」の場合
完全に水分が抜けてカラカラになった干し野菜は、保存袋や密閉容器、保存ビンなどに入れて常温で1ヶ月~半年程度保存が可能です。(野菜の種類や状態によります)
食品用の乾燥剤(シリカゲル)などを一緒に入れておくと湿気対策になりますね。
ただ、時間がたつとやはり風味も損なわれてしまいますので、できるならおいしく味わうことのできるうちに食べてしまいましょう。
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あとがき
自分好みの乾燥具合に仕上げることができるのが手作りの良さですよね。すぐに調理をするときは「セミドライ」に。しっかり乾かして長期保存用には「ドライ」にするのがおすすめです。
栄養満点の干し野菜を自宅で手作りして、食卓に一品添えてみるのもいいですね。